でも、FX

ぐっさんの市場記録ノート

【コラム】心理学から見るFX:認知的不協和

認知的不協和

前回のコラムではプロスペクト理論をご紹介しました。
利益に対してはリスクに回避的で、損失に対してはギャンブル的になるというものでしたね。このプロスペクト理論が利益確定や損切に影響を及ぼすこともあるわけですが、そこで今回は、損切や決済に影響を及ぼしているであろう、その他の心理効果をご紹介しようと思います。

認知的不協和

これも有名な心理効果のひとつですが、投資にも大きな影響を及ぼすと思われる効果なので、ご存知でない方は是非とも覚えておきたい現象のひとつです。

さて、それではこの「認知的不協和」とは一体どのような効果なのでしょう。

みなさんは自分が信じてきたことが否定され、しかも、その信じてきたことが間違いだったと分かった時、どうされますか?
なかなか素直に受け入れることが出来ず、自分に都合の良い解釈をして取り繕おうとしたことがありませんか?
また、身に覚えがなくても、無意識に都合よく解釈していたりするのですが、まさしく、それこそが「認知的不協和」と呼ばれる事象なのです。

「認知的不協和」とは、その名称の通り、自分が認知していることに対して、矛盾した事実を突きつけられると、不快感を感じ不協和を引き起こしてしまうのですが、そこで自分の認識を正すことが出来ない場合、その突きつけられた事実の方を都合よく解釈してしまうという問題をひきおこしてしまいます。

例えば、ある日、(A)の人が(B)という下記の事実を知ったとします。

(A)私はお酒がやめられない
(B)飲酒は寿命を縮める
(ここではBを事実としますが、あくまでも例えですよ…)

(A)と(B)は健康的には矛盾しているので「認知的不協和」に陥ります。
ここで「私」はお酒をやめれば、それは解消されるのですが、
(A)の行動を変更できない場合、矛盾した現実から逃れるため(B)を変更しようと新たな認知を付け加えます。

例えば、

(C)お酒を飲んで長生きした人がいたらしい(仮定)
(D)むしろ、お酒を飲んだ方が健康にいいらしい(仮定)
(E)コーラを飲む方がもっと寿命が縮む(あくまでも例えですww)

確かに、この(C)〜(E)を加えることにより、(B)の事実を覆えし矛盾を解決したかのように錯覚することができます。
しかしここで問題なのは、みなさんもお分かりだと思いますが、(B)の問題は解消されたように見えて、C、Dが仮定である以上、まったく解消されていません(笑)

これはイデオロギーが強い人やカルト宗教などでよくみられる問題ですが、もちろんFXでも同じように問題をひきおこします。

ほんの一例ですが、例えば

(A)ドル円のロングポジションを持っている。
(B)ドル円は下落トレンドに入った。

この場合、(A)と(B)に矛盾が発生しているので、素直に(A)を決済できればいいのですが、それが出来ない場合、(B)の事実に対して都合のいい解釈を付け加えます。

(C)FRBは利上げするから上昇に転ずるはずだ
(D)むしろナンピンのチャンス

(B)が事実であれば、(C)(D)は認知的不協和により引き起こされた誤った判断なので、すぐにでも決済をするべきです。
しかし、ここでFXが難しいのは、(B)に絶対的なものはなく、結果的に(C)(D)の判断が正しいことも往々にしてあるということです。
だからと言って、このような心理効果が無駄だというわけではなく、
様々な心理効果を知ることで、客観的に自分の行動を振り返り、目の前で起こっている市場の真実を見極める力を養うことが出来るのではないでしょうか。
ということで次回も、もう少しだけ心理効果をご紹介しようと思います。

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